おはようございます。
東急大井町線 徒歩1分なかのぶ歯科です。
今日は、要介護者と口腔インプラントというお話をしていきます。
インプラント自体は身近になり、みなさんの中にも、お口の中に入っている方もいらっしゃる方もいるかと思います。
東京大学高齢社会総合研究機構の秋山弘子氏が高齢者の自立度の変化パターンを調査した全国高齢者20年の追跡調査によると、自立して生活できることができる方は、約10%に過ぎないといわれています。
これは2通りのパターンがあり、60歳代前半から一気に自立度を低下させるパターンを示すものと、75歳以降に徐々に体の機能の低下を示すパターンがあるといわれています。
自立して生活できる=移動できるといっても過言ではないため、歯科での定期健診受診も動けるといったことが必要になってくると思われます。
そのため、インプラントが口の中に入っている方は定期的なメンテナンスが不可欠と考えます。
しかし、自立度が失われた多くの高齢者はお口の管理が不可能になり、さらには通院も困難になることが予測されます。そのような患者さんにはインプラントを機能させるためには、歯科医療を提供する側からも提示していかなければならないと考えています。
例えば
①インプラントを使わない
②定期摘にメンテナンスを受けてもらう
③往診を希望する
などといったことがあげられると思います。
インプラントは顎骨に強固に結合し、虫歯になることもない。ところが、頑丈にみえるインプラントは介護の現場ではもろ刃の剣になっています。
お口の衛生管理が十分にできなくなった場合、多くの虫歯が発生している。虫歯になり、歯が崩壊し、奥歯がかみ合わなくなると、向かい合う歯肉を傷つけるようになるといったリスクもあり、さらには、歯周病にもかかってしまうと誤嚥性の肺炎などのリスクも生まれてきます。
悪くなった口の中では、一度、顎骨とついたインプラントは簡単には除去できませんし、インプラントには大きなメリットと大きなデメリットがあるということを知ってもらいと思っています。
最後まで御読みいただき本当にありがとうございます。
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