おはようございます。
虫歯について
なかのぶ歯科 間中広明です。
虫歯は、
①歯の質
②細菌
③砂糖
上の3つの要素に時間が加わることで虫歯になります。
①歯質(歯の強さ)
歯の質の強さや唾液の力によって虫歯になりやすいか左右されます。これは個人差(体質)があります。
②細菌
主な虫歯菌はミュータンス菌と呼ばれる菌です。
この菌はプラーク(歯垢)を作り、歯を溶かす酸を出します。
③砂糖
砂糖を含む食べ物、飲み物の摂取量や摂取の頻度も関係します。
それに加えた”時間”とは時間の経過を意味します。
虫歯のリスクを下げるためにはこの3つ+時間に注意が必要です。
①歯質
・よく噛んで唾液の分泌量を増やすことで食べカスや菌を流してくれます(これを自浄作用といいます)
②細菌
・歯ブラシ、歯間ブラシやデンタルフロスを用いて磨き残しのないように歯磨きをする
・定期的に歯医者へクリーニングへ通う
歯医者に通うことで自分が磨くのが苦手な場所、届きにくいところまでお掃除してくれます。
③砂糖
・砂糖の摂り方、量を気を付ける
砂糖を含む食事の摂り方ですが”ダラダラ食べ”が一番お口の中には良くないです。
通常、私達のお口の中は中性に保たれています。
ご飯を食べるとお口の中の環境は劇的に変化します。酸性になることで歯の表面のミネラル成分が溶かされ始めます。
それに対して、唾液は酸を中和してお口の中を中性にする作用を持っています。
そのため一度酸性になったお口の中も、唾液の作用により30分くらいの時間をかけて徐々に酸性から中性に戻っていきます。
ダラダラ食事をすることでお口の中が常に酸性になり、虫歯になりやすくなってしまいます。
規則正しい食生活を送ることで酸性に傾いている時間が短くなり虫歯になりにくくなります。
おやつを食べるときは時間を決めて、長い時間お口の中に残るような飴やキャラメル、チョコレート等は避けた方が良いです。
基本的には毎日の歯ブラシがとても重要です。一度歯医者へ行って、磨き残しのあるところ(自分の苦手なところ)を知ることも大切です。
個人個人にあった歯ブラシのサポートさせていただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました
初期虫歯について
なかのぶ歯科 歯科医師 間中広明です。
今回は、判断が難しい初期の虫歯についてです。
一般的にはC1と呼ばれ、エナメル質のう蝕となります。
歯は三層から重なりあってできています。
内側から、神経、象牙質、エナメル質という順です。
エナメル質とは、歯の一番外側を覆っているとても硬い組織で
人間の体の中でも最も硬い組織でもあります。
そのため、このエナメル質とは本来虫歯菌が産生する酸に対する抵抗性も高く、虫歯にはなりにくい場所です。
仮に酸によって少し表面が溶かされたとしても
自分で治せる「再石灰化」によって元の健康な状態に戻ることもあります。
そのため、判断が難しいと感じています。
しかしこれらのエナメル質の防御機構を持ってしてでも
エナメル質に穴が開いてしまう事があります。
これは虫歯の原因である細菌の塊の「プラーク」が長時間に渡り歯の表面に残ってしまっている事が原因の1つです。
これは例えば毎日歯磨きをしている方でも、歯ブラシがうまく当たらない部分や汚れが溜まりやすい部分があるため
まずはその部位をご自身で把握していただく事が重要になります
そしてどのように磨けばうまく汚れが落とせるのか?またはどのような道具を使えば落としやすいのか?ということを理解していただく事がとても大切になります。
エナメル質う蝕になってしまった場合
虫歯がエナメル質の層の中で留まっている場合は、進行は比較的ゆっくりなので慎重に経過を観察することにより、進行を抑える事ができる場合もあります。私はこれを1番おすすめします。
しかし1度穴が開いてしまうとそこが自然と塞がることはありませんので
汚れが溜まりやすくなったり、そこからさらに内部の象牙質まで虫歯が進行してしまう事も少なくありません。
このようなリスクが疑われる場合は早期に虫歯を除去して
そこの部分を樹脂の材料で詰める治療が必要になる場合もあります。
虫歯にならないのが1番ですが、それでも虫歯になってしまった場合には
できるだけ早期発見し、患者さんがこの虫歯をコントロールできるのか?
見極めていく力が歯医者さんには必要です。
仮に穴があいてしまった場合でも早期治療をすることにより虫歯は小さいので患者さんの負担を軽減する事ができます。
なるべく痛みが出る前に、検診に来ていただく事をお勧めです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
虫歯(2)
なかのぶ歯科 歯科医師 間中広明です。
今回も虫歯についてのお話をさせていただきます。
今回は「象牙質齲蝕」についてです。
前回のブログに書いたように、エナメル質齲蝕からさらに進行してくると、象牙質と呼ばれる層まで虫歯の菌の感染が及んできます。
この、象牙質と呼ばれる層は、エナメル質と比べると虫歯菌に対して抵抗性が弱く虫歯の進行が早くなります。
象牙質齲蝕まで進行している場合は、歯磨きやフッ素塗布をしても自然治癒することはまずないと考えてもらってよいと思います。
これは歯の再石灰化や修復象牙質と呼ばれる防御機構に対して、虫歯の進行するスピードが上回ってしまうためです。
象牙質には神経につながる象牙細管と呼ばれる細い管が通っていますので、この中に虫歯菌が入り込んでしまうと、感染が進行してしまいます。
その為、象牙質まで虫歯が進行してしまっている場合はできる限り早期の治療が必要になる場合があります。
最近は、重曹が象牙質虫歯に効果があると私自身は考えていますが、
これには検証が必要です。
治療をすすめていくにあたって、
冷たい物や甘い物などがしみる症状が出てくる場合、
また、歯に黒く穴が空いている状態が確認できるようになってくる場合、治療が必要と考えています。
しかし、入り口(エナメル質)の穴が凄く小さく見えて、症状が無い場合でも
その奥の象牙質では、大きく虫歯が進行している場合もあります
ですので、痛みがなくて、穴も小さいからといって油断は禁物です!
虫歯の進行度合いを確認する方法としては
レントゲン写真を撮ったり、当院にもあるダイアグノデントというレーザの光で検査する器械などを用いて判断していきます。
検査の結果、虫歯の治療が必要な状態であれば、治療を行っていきます。
治療方法としては
1.コンポジットレジン修復
2.インレー(アンレー)もしくはクラウンによる修復
のいずれかが必要になります
コンポジットレジン修復とは、削った所を直接詰めてかためる方法になります。
インレー(アンレー)、クラウンとは削った所の型取りをして、模型上で歯の形に合わせた詰め物もしくは被せ物を後日装着する方法になります。
治療方法についてはまた詳しくお話させていただきます
最後までお読みいただきありがとうございます
虫歯(3)
中延駅 徒歩1分 なかのぶ歯科 間中広明です。
今回は初期の虫歯(エナメル質内の虫歯)についてかきます。
まず虫歯の前段階として脱灰と呼ばれる状態があります
これは歯の表面のエナメル質が虫歯菌の産生した酸によって脆くなった状態を言います。
この脱灰の状態ではまだ歯に穴が空いたりはしていない状態です
俗にいう、Co という状態。
o(オー)は、オブザベーション 観察を意味します。
この状態であれば治療はまだ必要ありません
しかし!これは体からの警鐘の一つでもあります!
エナメル質は虫歯に対する抵抗性が高く、虫歯になったとしても進行は遅いのです
しかしこのエナメル質が破壊されて象牙質まで達してしまうと、虫歯の進行は急激に早くなります。
この段階で止めることがもっとも大切と考えてます。
つまり脱灰の状態であったとしても、このまま放っておくと虫歯になってしまう可能性が高くなりますので正しいケアを行い虫歯にならないように注意をしなければなりません。
歯の表面が白っぽく濁っているところがあったらこれは歯の脱灰が起こっている可能性があります
まず、一番の原因であるプラークをブラッシングによりしっかりと落とすように意識してみましょう。
正しいブラッシングについてはまたここのブログで紹介させていただきます。
ブラッシングだけではなく日頃の食生活も影響する事があります。
間食が多い方は注意が必要です。
間食が多いほどお口の中は常に酸性に傾いており、脱灰が進みやすくなっています。
ダラダラとした飲み食いは虫歯の元ですね。
一度弱ってしまった歯を強くする方法としてはフッ素の塗布が有効な場合もあります。
フッ化物を歯に塗布することにより歯の表面がコートされ酸から守ってくれる働きがあります。
フッ化物には歯科医院で塗布する高濃度のタイプと、ご家庭で使用できる低濃度のタイプのものがありますので、お気軽にきいていただけたらと思います。
さらにはエナメル質の脱灰を起こしている部分の再石灰化を促す方法として
CPP-ACPという成分を配合したガム(リカルデントガム)や歯磨き粉(MI ペースト)があります。
このCPP-ACPとは分かりやすくいうと歯に取り込まれやすいミネラル(カルシウムやリン)です。
脆くなった歯の再石灰化を促し、白く濁った色も改善させる働きもあります。
まとめますと
虫歯を予防するにあたって初期段階の脱灰の時点で見つけられた場合は
できる限り早めの対処をすることにより進行を止める事ができるため
1定期検診を受けていただく事
2正しいブラッシングの実践
3規則正しい食生活
が、 効果的です。
もちろん、虫歯にしない正しい生活がもっと大切です!
最後までお読みいただきありがとうございます。
虫歯の原因とは?
歯科医師 間中広明です。
今回のテーマも引き続き虫歯についてです。
なぜ虫歯になるのか?
みなさんは考えたことありますでしょうか?
そして、
虫歯になってしまったらすぐに治療が必要になるのか?
どんな治療法があるのか?
と、気になることもあると思います。
そんなわけで、今回は虫歯のメカニズムについて
書かせていただきたいと思います!
まず虫歯の原因は
歯の表面に虫歯菌がつくことから始まります、そこに長時間滞在することによりプラーク(バイオフィルム)と呼ばれる細菌の塊になります。
そしてその細菌が活動する中で「酸」を産生し、歯の表面を溶かし始めます。
この状態を「脱灰」と言います。
以前、お話した歯には三層構造となっていて、
歯には象牙質とエナメル質と呼ばれる層があります
エナメル質は歯の一番外側を覆っている層でとても硬い歯になります
虫歯の原因になる「酸」に対する抵抗力も強く、虫歯にもなりにくいです。
仮に脱灰の状態になってしまっていても「再石灰化」と言って
一度脆くなった組織を自己修復する働きがあります。
この「再石灰化」には普段の食生活や唾液緩衝能というものが影響してきます
虫歯の原因菌は砂糖をエネルギーにして活動しているので、お食事中や甘い飲み物などを飲んでいるとお口の中の環境は酸性に傾きます
そして唾液の作用により徐々に元の中性の環境に戻っていきます。
これを「唾液緩衝能」と言います。
ダラダラとおやつを食べ続けていたり、唾液の量が少ない、もしくは唾液の力が弱いと
再石灰化が起こらず虫歯を進行させてしまいます
エナメル質が完全に破壊されて、中の象牙質まで進行してしまった状態を
「う蝕(虫歯)」と言います
象牙質に細菌が達してしまうと、そこからは進行が速くなってしまいます
さらに進行していくと今度は歯の中に通っている歯髄(歯の血管や神経)まで達してしまい
ここまでくると強い痛みが出てくる可能性があります。
まとめると、虫歯を予防する上で大切なのは
まずはこの細菌の塊であるプラークをブラッシングによりしっかりと落としていただくこと
そして初期の段階で発見することができた場合は適切な処置により進行を食い止めることにより「再石灰化」を促すこと。
治療が必要な状況であればこれも早期治療で可能な限り歯を削らずに治療が出来る事が理想的です。
もし、虫歯が進行してしまっている場合は大きく削って型取りなどが必要になる場合もあります。
また、注意が必要な部位に関しては定期検診により注意深く経過観察していく必要があります。
なかのぶ歯科では虫歯の進行状況の把握のために
レントゲン撮影による検査や拡大鏡を用いての診察
ダイアグノデントと呼ばれる虫歯の深さを検知する機械を使用します
治療が必要な状況かどうかの判断を慎重に行った上で治療を行なっています。
なるべく自分の歯を守って行けるようお手伝いをさせていただきます。
なにか気になることありましたら、医院までお越しください。
最後までお読みいただきありがとうございます
予防歯科
都営浅草線 中延駅 徒歩1分 なかのぶ歯科 歯科医師 間中広明です。
なかのぶ歯科では、お口の中を良い状態で維持していくために、
定期検診への受診をお勧めしています。
日々の生活の中でご自身の口腔内をまじまじと観察することは中々ないと思います。ましてや口の中を自分自身でチェックするには限界があります。それゆえ、痛くなったり、詰め物が外れたりして、はじめて病気が進行していたことに気付くのです。そうなる前に病気を防ぐ。
そのためには定期検診が一番有効です。
各国の定期検診受診率を比較すると、予防先進国と呼ばれている国と、
現在の日本との間には大いに差があります
将来のお口の健康を維持するためには、
定期検診への受診がひとつ大きく関わっているといっても過言ではないでしょう。
また初診時をはじめ、定期的にいくつかの資料を採らせていただいております。
必要に応じて、お口の中の写真撮影に、必要があればレントゲンの撮影や歯周病の検査などを行います。
実はこれらの資料を採取し、それを積み重ねていくことで予測ができ、予防歯科を行っていく上でかかせないのです。
場合によっては、虫歯を削らずに様子をみていくことができる
そう、予測がつくのです。
歯を守るための歯科医療をする。
私たちは大切な歯をできるだけ削ったり、抜いたりしないでおきたいと本気で考えております。
最後までお読みいただきありがとうございます